研修医日記
21年10月の研修医日記
研修医の宮田です。
10月から小豆沢歯科に異動になり、心機一転、新たな環境で診療に臨んでいます。
10月は見学・アシスタントがメインでした。常勤・非常勤合わせて7人の先生(王子の倍以上ですね!)がいるのでそれぞれの先生の診療の考察や手技を学ぶことができ非常に充実しています!
実習では上下の総入れ歯の患者さんの型取り・個人トレー作成(最初の型取りで、より患者さんに適したトレーを作ったものです。これで2回目の型取りを行い、取れた型に石膏を流し込んで患者さんの模型を作ります。)・咬合堤作成(できた模型にろうそくのような材料を盛ってそれを患者さんの口に入れて、噛み合わせの高さやどの位置で噛み込んできているのかを擬似的に設定します。これがかなり慎重な作業で難しいです、、)をやりました。本来は個人トレーや咬合堤は歯科技工士さんが作ってくれますが、一から自分で作ることで患者さんごとの顎堤の特徴やそれによる型取りの際に注意しなければいけないことや設計の制限などいろいろなことに気付くことができます。歯医者は手先の<器用さ>が大事!とよく言われますが、義歯に関しては<気付き>が重要なんだなとすごく感じています。
(1番下の最初に採った模型より、個人トレーを用いた真ん中の模型の方が細部まで型取りが上手くいっています。)
まだまだ1ヶ月目で慣れないことも多いと思いますが、小豆沢歯科のスタッフの皆様半年間よろしくお願いいたします。
21年9月の研修医日記
研修医の宮田です。9月は生協王子歯科での研修最終月でした。気づけば半年間ほんとにあっという間に時間が過ぎていました!
4月に入職したときは不安でいっぱいでしたが指導医の前田先生の温厚でおおらかな雰囲気で、肩の力を抜いて馴染んでいくことができたと思います。また患者さんに丁寧に真摯に向き合う態度も前田先生から学ばせていただきました
最初の頃は抜歯の処置が全然できなく途方に暮れたこともありましたが、普段の区の歯周病検診から歯が解剖学的にどう骨に埋まっているのかを考え、どこに器具を入れれば抜けそうかなど考えるようになりました。口腔外科出身の望月先生には抜歯の時は「とにかく落ち着いて時間かけてもいいからゆっくりやれば大丈夫だから!」と言われ、抜歯する前にはまずそれを思い出すようになり、少し難しいかもしれないなという歯でも自力で落ち着いて抜けるようになり確かな手応えを感じました。
また、高齢者の患者さんが多いこの地域では教科書通りの治療ができないことが多いです。抜かなきゃいけない歯でも基礎疾患があり処置ができなかったり、介護の関係で来院回数が制限されているので、限られた治療回数でできるだけ噛ませられるようにしたりと、患者さんの生活背景をしっかり考える必要があります。竹田先生には患者さんに対しての細かな配慮とスタッフ間の情報共有、その人に合った治療計画の立て方などをたくさん勉強させていただきました。
まだまだたくさん勉強すべきことはありましたが、充実した半年間を送ることができました!
担当させていただいた患者さんには少しでもよかったと思われる治療であれば幸いです。
そして生協王子歯科のスタッフの皆様半年間大変お世話になりました!ありがとございました!
21年8月の研修医日記
研修医の宮田です。
7月は王子生協病院にて医科研修に参加しました。全身疾患や、摂食嚥下障害、口腔機能低下症など全身状態を把握した上で歯科の治療を行うことができるようになるため5日間という短い期間でしたがとても有意義な時間を過ごすことができました。
特に感じたことは、歯学部だけの勉強だと全身疾患の細かなことや、普段患者さんの使っている薬に対しての知識がまだまだ足りないなということです。
また、外来がメインの歯科と比べて、入院患者も多い医科では、日々のカンファが盛んに行われていて、上級医から研修医まで積極的に意見交換をしているのが印象的でした。歯科は技術職な面が大きいため、まずは手を動かせるように!ということに意識が向いていましたが、積極的な症例に対する考察も非常に大事だということを改めて認識しました。
さて、生協王子歯科での日々の外来では忙しい毎日が続いています。4月はアシスタント業務メインでしたが、模型実習などを重ね、5月からは実際の患者さんの治療を任せて頂いています。最初は治療中行き詰まってしまうことや、時間を過ぎてしまうことが多く、指導医の前田先生の手をお借りすることが多かったのですが、最近は段々と1人でも治療をやりきれるようになってきた実感が出てきました。
具体的にやっている治療はRCT、RCF(神経を取って根っこの中をきれいにする治療)、インレー形成、単冠FMC・CAD/CAM形成(歯を削り形を整えて詰め物、被せ物で治す治療)、CR(虫歯を削り取り、歯と同じ色の樹脂材料で詰める治療)、EXT(歯を抜く治療)、義歯作成、調整(入れ歯のための型取りからセット、調整まで)など歯周病治療以外の基本的な治療はほとんど経験したように思います。
研修先を選ぶ上で悩んでいる学生さんもいると思います。生協王子歯科での研修では、研修医の技量によって毎年研修の進度は違うようなのですが、自分もこんなに早く実際の患者さんの治療に取り組ませていただけるとは思っていませんでした。研修場所によっては、研修医は見学ばかりで、ほぼお客さん扱いされてしまうところも多いと聞きます。このコロナ渦で感染対策が厳しくなったせいで思うように診療できないところも多いと思いますが、ここでは感染対策をしっかりした上で、研修医にもびっちり仕事を割り振ってもらえます。学生の頃に実際の患者さんに触れる機会があまりなかった方や、手先を動かせるようになりたいと思っている方の研修先には非常に良い環境だと思います!職員の皆さんも優しい方ばかりで、先生方にも遠慮なく質問しやすいところなので、気になっている方はぜひ一度見学にきていただければと思います!
21年7月の研修医日記
はじめまして。生協王子歯科に4月から勤務させていただいている研修歯科医師の宮田と申します。出身は東京で、中高大通っていた学校も東京でした。
趣味は音楽を聞いたり、洋服を見たり、甘い物を食べたりするのが好きです!
大学時代は特に勉強をがんばっていました。もともと人前で喋ったりするのはすごく苦手で、かつ、手先も不器用で自分はどう考えても歯医者に向いていないなと思うことばかりでした。ただお世話になった恩師からはその自分の弱点を、勉強をして確かな知識をつければ患者さんに迷いなく説明すること、診断治療することはできると教わり、座学から自分はアプローチしようと考え、成績はいつも優秀賞をもらうくらいには頑張っていました。
技術的な面はまだまだ課題は多いですが、自分の今の武器は患者さんとのコミュニーケーションだと思っています。歯科治療はどうしても痛みが伴う処置が多く苦手な患者さんも多いと思います。僕自身歯科医師ですが、歯科治療は今でも恐怖心はありますし大嫌いです。ただ恐怖心の中にも種類があると思っています。例えば自分の口の中で何が行われているかが分からなくて怖い、治療中いつ痛みが出てくるか分からなくて怖い、あとどのくらい口を開けて耐えていなければならないのかわからなくて怖い、などです。それらを解決するには1番最初の麻酔でしっかり効かせることと、逐一自分が行う処置と状況を患者さんに語りかけながら治療を行うことだと考えて実践し、少しでも患者さんの不安を減らせればいいなと思いながら日々の診療に当たっています。
生協王子歯科で勤務するのは、9月までの短い間ですが精一杯頑張らせていただくのでどうぞよろしくお願いいたします!