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所長挨拶

所長
東京ほくと医療生活協同組合
生協王子歯科 所長
前田茂

2019年度もよろしくお願いいたします。

 いつもお世話になっております。
生協王子歯科は、一般の会社と同じく、4月1日より2019年度という新しい事業年度が始まります。いわば、「第2の新年」のようなものです。2018年度は、組合員の皆様、地域の皆様に変わらぬ御支持・御支援をいただきありがとうございました。2019年度も、生協王子歯科職員一同は、地域の皆様の健康を守るために頑張りますので、よろしくお願いいたします。
 地域の第一線で医療を担っている我々が今強く感じているのは、経済格差の拡大や超高齢化の進展とそれに伴う国民の生活困難や将来への不安の増大です。
医療の分野でも、国保の保険料滞納や社保の資格喪失が増大し、高齢者を中心として受診抑制による重症化も目立っています。介護保険制度も改悪が続き、介護利用の抑制や保険料滞納が続出しつつあります。経済の停滞や患者負担増による受診抑制、診療報酬の抑制、審査・指導の強化などの公的医療費削減策のもとで医療機関の経営悪化も深刻です。
 経済情勢を反映した受診抑制は歯科においては特に顕著で、経済格差が健康格差に影響するという状況がこの間広がっており、歯と口の健康を守る運動を推進し、国及び自治体に働きかけることの重要性を痛感しています。
日常の歯みがきは当然大切ですが、寝たきりになった方などには歯科医師や歯科衛生士による専門的口腔ケアが歯と口の健康保持には重要で、専門的口腔ケアが誤嚥性肺炎やインフルエンザの予防に効果を上げたという報告が多数あります。口腔ケアで高齢者の肺炎が40%減少しその分医療費が減りますし、残っている歯の数が多い人ほど医療費が少ないという報告があります。これからも、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手、歯科事務が一体となって、お口の健康から全身の健康を守るために努力してまいります。
「風と共に去りぬ」という有名な小説・映画がありますが主人公のスカーレット・オハラが映画の最後に述べる「tomorrow is another day」という言葉があります。
これは小説では何度も出てくる言葉ですが日本語では「明日は明日の風が吹く」と訳されることが多いようです。
人生は毎日が自転車操業のようなもので日々、残念な事やつらい事があります。
ただ今日の事は今日の事として明日に引きずらず、毎日、新たなスタートのつもりで気持ちを新たに進んでいきたいものです。
2019年度のスタートにあたってあらためて決意する次第です。

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糖尿病と歯周病の関係

 春節をちらりと見せし夜空かな 岸田稚魚
 今年は、寒さのきびしい冬でしたが、3月となり少しずつ春を感じられることができるようになりました。インフルエンザも大流行しましたが、ようやく流行期がおわりつつあります。ただ、最近は4月でもインフルエンザに罹患することがありますので、まだまだ注意が必要です。
 さて、日本人の糖尿病患者はその予備軍含めると、1620万人いると言われており、その内90%の方が遺伝的な要素に加え、食べ過ぎ、運動不足で肥満になり、ストレスがかかるなど生活習慣の影響でインスリンの分泌が不足し血糖値が上がるU型糖尿病で、生活習慣病といわれています。
 糖尿病が、歯周病と関係していることを御存じでしょうか。
 糖尿病の人は、歯肉から出血しやすく炎症がなかなか治まりません。また、唾液の量が減り、口の中が渇きます。唾液が少ないと細菌が増えるので、虫歯も多く、残っている歯が少ないという特徴があります。
 糖尿病の治療の基本は、適切な「食事」と「運動」ですが、歯周病が進んでしまうと、吸収の早い糖質が多く含まれる血糖値を急激に上げる危険がある軟らかな食品に偏りがちになります。歯周病を治療することにより、しっかり咬んで食事をすると、ゆっくりと食事をすることになり、食べ過ぎを防止し、少ない量でも満足感が得られます。さらに、咬みごたえがある食品は、食物繊維の量が多く脂質や糖質の量は少なめで食品中の脂肪や糖質の吸収をゆっくりにします。
 近年、糖尿病患者の方に対し、歯周病の治療・管理を行うことにより、血糖コントロールが改善したという報告もあります。
 歯周病の治療は糖尿病の治療にもつながります。ただ糖尿病があると免疫力が低下し炎症が悪化しやすく治療にともなう合併症のリスクも高くなります。
 糖尿病の方は、歯科医院で受診する際に、必ず「血糖値が高いと言われている」、「糖尿病の治療を受けている」ということをお伝え下さい。

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かしこい歯医者のかかり方

 早いもので2月4日は立春です。暦の上では春ですが、実際に2月は非常に寒い日々が続く事が多い月です。インフルエンザが大流行しており、花粉症の方にとってはいよいよシーズンに突入、どうぞお体を大切になさってください。

 さて、歯科にかかるのは、誰しも不安なものです。とくに初めての歯科の場合は、歯が痛い上にいろんなことが気になります。

 まず、自分の症状や疑問を歯科医師に伝えましょう。症状については、歯や歯肉の痛みや腫れがどこの部分に、いつごろから、どんなふうに出てきたかなど、時間の経過と症状の変化をあらかじめ頭の中でまとめておくとよいでしょう。また、歯や口だけに限らず全身の状態やこれまでにかかった病気についても、詳しく歯科医師に伝えるようにしておくことも大切です。薬についても、過去に薬のアレルギーなどの経験がある場合は、必ずその旨を申し出てください。歯科においては、初めてかかったときに患者さんに記入していただく「問診票」がありますので、項目ごとに正確に書き込むことが重要です。

 次に、@何回くらいの通院が必要か。A他の歯の状態はどうなのか。Bどんな入れ歯や詰めものになるのか。C健康保険の範囲で治療が受けられるのか。Dもし、自費で治療するとすれば、どのくらいの費用が必要かの5点は、歯科医師と確認しておきましょう。歯科医師と患者さんと心の通い合うコミュニケーションをつくり、お互いが協力してよりよい治療を進めて行くことが大切です。わからない点は、遠慮しないで聞いてください。

 最後に、応急処置で当初の痛みがおさまると、治療を中断してしまう患者さんがおられます。そのままにしておけば、今後はもっとひどくなって現れてくるのが、歯の病気の特徴です。最後まできちんと治療しましょう。

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新年あけましておめでとうございます。

 明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
昨年も生協王子歯科は、組合員の皆様、地域の皆様に変わらぬ御支持、御支援を頂き、ありがとうございました。
 昨年を象徴する漢字として「災」が選ばれました。確かに昨年は台風や集中豪雨の多い年でした。このような災害が多くなっている大きな要因として「地球温暖化」が言われています。地球温暖化の進行をくいとめるために国際的に温室効果ガスの削減が進められています。ただ、温室効果ガスはその排出を今、削減してもその効果が現れるのに数十年から百年かかるそうです。したがって21世紀中は地球温暖化による災害が続く可能性があります。
国や自治体に防災対策の整備を求めるとともに我々が自分でできる自分の身を守るための災害への備えをしっかり、やりましょう。
また、団塊の世代が後期高齢者となる2025年も6年後に迫り超高齢社会に対応する地域包括ケアシステムの構築が進められています。生協王子歯科としても、地域の実情を把握し、生協王子歯科としてできることを一歩ずつ進めていきたいと思います。
 さて、ものを咬むことは、毎日の食事で行っている自然なことですが、咬むということが体の健康を守るうえでどんなに大切か、考えてみましょう。
 咬むということは、まず食べ物を細かく咬み砕き、唾液の分泌を促し、飲み込みやすくする筋肉の運動です。良く咬み砕かれた食べ物は胃腸の負担を軽くし、消化・吸収されやすくなります。また、よく咬んでいれば、消化に悪い硬いものや、体に良くない異物等を飲み込んだりしなくなり、唾液の分泌が促進され、歯や歯肉が唾液や食べ物で洗われて、歯垢や歯石が付きにくくなるのです。
 咬むことは、生後お乳を吸うことから始まって、徐々に発達します。従って、赤ちゃんや乳児期のころから、きちんとした食習慣を身につけることが大切です。最近は、よく咬まなくてもいいファーストフードなどが増え、咬む、咬み切るということをうまくできない子どもが増え、顎の発達が不充分になり、歯並びや咬み合わせが悪くなるなど、今まで大人の病気だった歯周病や顎関節症などが、若い人たちの間に見られるようになりました。毎日の食事は、しっかりと咬みながら、楽しく時間をかけて食べることが大切です。何でも食べて、何でも咬めることこそ、健康で丈夫な体を作り上げて行くのです。

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今年もお世話になりました

 本格的な冬将軍の到来も間近、いよいよ今年最後の月となりました。
忘年会やクリスマス、大掃除など、何かと忙しい季節です。
今年は梅雨明けが早く、猛暑の夏が続き、寒暖の差が激しく台風の多い秋となり、11月、12月は比較的暖かい日が多い年でしたが、これからは本格的に寒くなると思われます。
寒さに打ち勝ち、お正月に向けて、健康で何でも美味しく食べるためには、お口の健康が第一です。
お口の病気を予防し、お口の健康を維持するために、お口の状態を診査しましょう。
 年末はスケジュールに追い回され、身体も口の中も、最悪のコンディションに置かれます。それが、お正月になって緊張感やストレスなどから解放され、今まで何ともなかった歯や歯茎がじわじわと浮いてきてしだいに噛めなくなり、ついには痛んだり腫れたりして、せっかくの楽しいお正月が台なしになってしまうことが良くあります。もし、年末年始に歯が痛くなったら、北歯科医師会の休日歯科診療所(電話番号:3900-5009)にご連絡下さい。受付時間は午前9時から午後5時までです。
 歯科の休日診療は、入れ歯が壊れたり、転んで歯が折れたり、急激に歯が痛くなった時などに治療してもらえます。その場合、休日のため応急処置に止めることが多いので注意が必要です。たとえ応急処置で痛みが消えても、休みが明けてからきちんと歯科医院に通院して治療してもらいましょう。
 よいお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。

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11月11日(日)巣鴨でイイハデー宣伝行動があります

 早いもので、11月7日はもう立冬です。今年の10月は雨続きで寒暖の差が激しく、あまり秋を実感できない年でした。11月になると、朝夕冷え込んでまいります。またインフルエンザの流行期に入りますが今年は9月頃からインフルエンザでの学級閉鎖があるなど、早い流行が伝えられております。皆様、お体には充分お気をつけください。
 11月11日(日)午後1時〜3時頃に、私ども生協王子歯科も加入する「『保険でよい歯を』東京連絡会」が主催する、毎年恒例の「イイハデー」宣伝行動を、巣鴨とげぬき地蔵前バス停付近で行います。
「『保険でよい歯を』東京連絡会」は、医療を受ける側と提供する側が現在の医療制度の矛盾に気付き、保険証1枚で安心して良い歯科医療を受けられるよう、患者も医療提供者も満足できる歯科医療を実現させるために運動を進めており、この運動に賛同する団体や個人が多数参加しています。
「イイハデー」宣伝行動は11月8日を「イイハデー」として、その日に近い日曜日に毎年恒例で行っている街頭宣伝行動で、「患者負担の軽減」を求める署名を集めることを中心に、歯科医師やお口のケアのプロフェッショナルの歯科衛生士や入れ歯作りの専門家の歯科技工士による無料の「お口の健康相談」や歯科医療の危機を訴えるチラシ配り、署名いただいた方への歯ブラシプレゼントなど多彩な活動で注目を集めています。
例年、東京連絡会加盟団体を中心に、患者さん、歯科衛生士、歯科技工士、歯科医師、歯科事務、歯科関係者ら百名近くが参加しています。
 ご協力いただける方は、11月11日(日)午後1時〜3時頃に、巣鴨とげぬき地蔵前バス停付近にお越しください。どなたでもお気軽に参加いただけます。
詳しいことについては、生協王子歯科にお問い合わせください。

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平成30年9月北海道胆振東部地震

 先月発生した北海道胆振東部地震で、大きな被害が出ました。犠牲となられた方々に心からお悔やみ申し上げますとともに、被災された多くのみなさんにお見舞い申し上げます。
 9月6日午後3時7分に発生した「北海道胆振東部地震」は、北海道史上初めて震度7を記録し、震源地である胆振管内厚真町を中心に甚大な被害をもたらしました。死者は厚真町で36人にのぼり、道内全体で死者は同町を含め計41人、負傷者は675人と深刻な被害が出ました。住宅被害は札幌市が被害多数のため現在調査中ですが、わかっているだけでも胆振管内厚真町の19棟と含め全壊は32棟、半壊18棟、一部損壊10棟となっています。避難者は9市町村が設置した避難所計49カ所には、厚真町944人、札幌市94人など1989人が避難しています。仮設住宅は厚真、むかわ、安平の3町に建設予定で、札幌市は「みなし仮設制度」制度の適用を決定しました。北電の苫東厚真火力発電所の3基の全面復旧は11月以降にずれ込む見通しです。胆振周辺の余震は続いています。
 北海道には生協王子歯科と同じく全日本民医連に加入している歯科診療所が5カ所ありますが、そこの職員の方に伺ったお話では、震災直後は停電によりテレビはもちろん携帯電話も充電が充分であっても基地局が機能しないと使用不可能になり、ラジオとアナログ電話が最も役に立ったとのことです。また、パソコンや携帯のネットが使えるようになってからも、そこでの情報はデマが多くあまり信用できなかったようです。結局、現代でも、災害時の情報・通信は数十年前と変わらず、アナログ電話とラジオが最も頼りになるようです。
 災害はいつ来るかわかりません。必要な備えを行い、電池式のラジオは必需品で、今は少なくなった公衆電話の位置を確認しておきましょう。

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2018年9月 所長あいさつ

 9月とはいえ、まだまだ暑い日が続いております。
 皆様、いかがお過ごしでしょうか。
 今年も北区が無料で実施する「平成30年度歯周病検診・口腔機能維持向上健診」が、平成30年9月1日から平成31年の1月31日までの期間に、「平成30年度歯周病検診・口腔機能維持向上健診会場」のポスターを掲示している北区内の歯科医院で受けられます。
 虫歯や歯周病に代表される歯科疾患は、その発病、進行により欠損や障害が蓄積し、その結果として歯を失うことにつながるため食生活や社会生活等に支障をきたし、ひいては全身の健康に影響を与えます。また、歯および口の健康を保つことは、単に食物を咀嚼するという点だけでなく、食事や会話を楽しむなど、豊かな人生を送るための基礎となるものです。
歯科疾患は自覚症状を伴わずに発生することが多く、疾患がある程度進行した時点で症状が生じます。そのため、定期的に歯科健診を受診して、早めに歯科治療を受ける習慣を維持することが歯を失うことを抑制することが明らかにされています。歯や歯肉の健康を守ることは、身体や心の健康にもつながります。
 また、75歳以上の方には平成30年より新たに口腔機能維持向上健診を実施します。歯周病検診に加えて、口腔機能検査(咀嚼機能、飲み込み機能、口腔乾燥状態)を行うことで口腔機能の低下を防ぎます。歯周病と口腔機能の低下を予防して、一生自分の歯で健康に過ごせるように是非この機会に受診してください。
 対象の方には個別に、北区健康福祉部健康推進課健康係から8月下旬にお知らせが送付されていることと思います。
 北区が行う無料歯科健診は、対象者の内受診する型の割合がまだ少ない状況です。せっかくの制度を活用し、さらに充実した制度への改善を求めましょう。
 特に、口臭が気になる方、歯肉から血が出る方、歯石が付いているか心配な方、食べにくくなったり飲み込みにくくなったりしていると感じておられる方は、健診を受けることをお勧めします。
 希望される方は、お知らせを持参の上、直接上記のポスターを掲示している歯科医院で受診して下さい。診療時間中に行われますので、あらかじめお電話していただいて予約をしていただいた方がお待たせしないですむと思います。

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平成30年7月西日本豪雨被害

 先月発生した西日本を中心とする西日本豪雨災害で、大きな被害が出ました。犠牲となられた方々に心からお悔やみ申し上げますとともに、被災された多くのみなさんにお見舞い申し上げます。
 今回の豪雨災害では、岡山県倉敷市真備町の被害が大きく、町の約3割が冠水し、全半壊、床上浸水といった家屋被害は、いまだその全容が判明しておらず、約2800人が避難所生活を余儀なくされ、大量の災害ごみが発生するなど生活再建には相当な時間を要する模様です。

 また、生協王子歯科と同じく全日本民主医療機関連合会に加盟し、医療生協の歯科でもある倉敷医療生協の真備歯科診療所にとってもかつてない被害となりました。開設以来37年の信頼と実績を持ち、移転新築7年目を迎えていた真備歯科診療所が、一階部分が完全水没し、診療機能は壊滅状態となりました。加えて、真備地域で開業している六つの歯科診療所もすべて水没し、町内の歯科医療機能が停止している状態です。倉敷医療生協の七つの歯科診療所は、15日より、倉敷市と県歯科医師会の要請を受け、町内の避難所を訪問し、歯科要求の実施把握を行ってきましたが、今後も、避難所・住宅からの歯科要求が見込まれます。
 全日本民主医療機関連合会では中国・四国地方の加盟歯科診療所を中心に真備地域の診療所・在宅での歯科医療活動支援を行っていく予定です。

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咬むことの大切さ

 早いものでもう7月、暑さが本格的になります。皆さん、ご自愛ください。
 「若い人はファーストフードばかりで硬いものを食べなくなった」と以前から言われていますが、80歳で20本以上歯が残っていらっしゃる方が50%を超えた一方で、高齢者の方も硬いものを召し上がらなくなる傾向があるのではないでしょうか。
 さて、みなさんは『ひみこの歯がいーぜ』という標語をご存知ですか?
咬んで食物をとるということは、単に栄養補給というだけではなく全身の活性化に重要な働きをしているということを学校食事研究会が分かりやすく標語にしたものです。もちろん、本当に卑弥呼の歯が丈夫だったかは定かではありませんが、その時代は1回の食事で3990回と、現代人の約6倍多く咬んでいたそうです。

「ひ」…肥満を防ぐ
「み」…味覚の発達
「こ」…言葉の発音がはっきり
「の」…脳の発達
「は」…歯の病気を防ぐ
「が」…ガンを防ぐ
「いー」…胃腸の働きを良くする
「ぜ」…全身の体力向上と全力投球

 このように、咬むことと健康のメカニズムについてはさまざまなことが解明されつつあります。この中で特に今回は、「咬むこと」と「脳」の関係についてお話したいと思います。
 咬むことは脳と大きく関係があり、まず咬むことで顎の筋肉から脳の血の巡りが良くなり、大脳皮質前頭野の働きが活性化されます。前頭野は人間の「集中力」「意欲」「共感力」「切り替え力」を司っており、いわゆる「やる気スイッチ」が働くことになります。そして咬むことによるこの効果は、若者より高齢者の方が大きいと言われています。
 また咬むという行為は、脳の海馬という領域を活性化させますので咬むことにより1.4〜3倍もの効果が得られます。海馬は新しい記憶の保存・管理の他に空間認知力を高める働きがあると言われています。逆に咬めない場合は海馬の約30%の細胞が減少し、アセチルコリンという記憶に関係する神経伝達物質も減少していまい、「物忘れ」が多くなると言われています。つまり咬むということは認知症の予防に大きく効果があるのです。
 また、咬むということはストレスの軽減にも役立ちます。脳の中の扁桃体という「不快」を感じる組織の活動も抑制され、ストレスホルモンも減少すると言います。
また、セロトニンという心を整える神経伝達物質も増えるので、咬むことはうつ病の抑制にも効果があると言われています。
 とにかく歯ごたえのある、ある程度硬いものをしっかり咬むことが脳の活性化には必要だということです
歯がなくてもあきらめる事はありません。前述の通り、よく咬むというのは顎の筋肉を動かす事が大切なのですから、入れ歯などで歯のない部分を補って、積極的に咬むようにしましょう。
 「咬む」ということは健康な人にとっては毎日のごく自然な行動ですが、病気をお持ちの方々にとっては命にかかわる問題です。いま一度、咬むことの大切さと咬んで食事をする喜びについて心に留めていただければと思います。

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歯と口の健康週間について

 梅雨入りのニュースが気になるこのごろですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 5月から夏のような日が多く、今年も猛暑が予測されております。組合員及び地域の皆様、なにとぞご自愛ください。
 今年も6月4日から6月10日まで歯と口の健康週間です。これは厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会が1958年(昭和33年)から実施している週間です。目的は歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び早期治療を徹底することにより歯の寿命を延ばし、国民の健康の保持増進に寄与することです。
2018年度(平成30年度)は「のばそうよ 健康寿命はみがきで」というスローガンを掲げて全国各地で、歯科医師や保健所、学校関係など多くの方々の協力を得て、地域住民参加型で歯と口健康を守ることを普及するための行事が行われます。
 今日では都市部を中心に歯科医師の数も増加し、昨今の健康ブームにのってマスコミなどによる歯と口の健康に関する情報も豊富になりました。こうしたことも、現在各地で行われている歯と口の無料健診や相談に反映し、かつての「虫歯が何本あるから治しなさい」といった治療勧告型の対応から、さまざまな患者さんの個々の相談に充分耳を傾けるコンサルティング型への対応へと変わってきました。
 歯と口の健康週間を機に、日常生活の中で歯と口の健康の重要性を改めて考えてみてはいかがでしょうか。

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5月の所長あいさつ

5月になり、もう真夏のような日もあり、ちょっと前まで寒かったのがウソのようです。5月は意外に熱中症になる方も多いそうです。
みなさん、充分にお気をつけください。
 生協王子歯科が加盟する全日本民医連歯科部では経済的格差が口腔の健康格差を広げている事例を集め実態を明らかにし、「口腔崩壊」という言葉で告発してきました。同時に、口腔崩壊の原因が自己責任だけではない、歯科における「手遅れ事例」であることも訴えてきました
 カナダの医師マイケル・マーモットは「せっかく病気を治した人々を、なぜその病気にした状況に送り返してしまうのか?」と述べ、自己責任では解決できないことを明らかにしています。
エキタスという貧困問題を訴える団体のアンケートには、「時給が1500円になったら、歯医者に行きたい」などの意見が並びます。見えない「格差」と「貧困」を含む「社会的困難」が広く進行していることが推察されます。また、歯科の受診率は医科以上に所得格差の影響を大きく受けるため、窓口負担が重くのしかかります。
 生活が厳しくなると体の病気を優先し、「歯が痛くても、歯肉が腫れ上がっても、歯が抜けてバランスの良い食事をとることが出来なくても我慢する」のです。さらに、歯科は保険で全ての治療が行えるわけではありません。自費診療の存在を理由に保険給付拡大を拒む厚労省。経営の厳しさのため自費診療を放棄することが出来ない歯科界の事情が「保険でよい歯科医療」の運動を難しくしています。

 近年、80歳で20本以上の歯を持つ方が5割を超え、子どもの虫歯も減ったように口腔内の健康意識が高まる一方、口腔崩壊の状況を私たちはまだまだ目の当たりにしています。「いのちの危険」に直接関係のないと思われがちな歯科は経済的な理由だけに留まらず過酷な労働状態や家庭環境などの社会的困難、生きづらさを理由に後回しにされます。口腔内に現れる「社会的困難」の実態は、医療機関だけでは解決できない社会的な問題であり、自己責任という視点ではなく、社会全体を改善させていくことが大切です。
 近年、歯科医療は全身疾患との関連や生活の質の改善にも深く関わっていることが明らかにされています。窓口負担の軽減と予防を同時に行うことが重症者を減らし医療費全体の削減にも繋がります。日本の医療・介護・社会保障制度が基本的人権に基づいた「いつでも、どこでも、誰もが」安心して受けられ「健康」を支えるもの、「その人らしい人生を送る基盤」となるものに整備されるよう、「保険で良い歯科医療を」を含むあらゆる社会保障の充実を社会に訴えます。

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2018年4月1日の所長あいさつ

4月になり、入社等で新しい生活が始まる方も多いと思います。
新しい年度になり、お正月に続いて気持ちを新たにする機会です。今年は、いつまでも寒い日が続いている感じでしたが、3月の後半からいきなり暖かくなり桜の咲くのも散るのも早かったですね。
年度の始まりに少し長くなりますが歯と身体の健康を守る10か条をご紹介いたします。
すでに御存知の内容ばかりかと思いますが歯と身体の健康を振り返る参考にしていただければ幸いです。

@健康管理に気を配る
 喫煙や深酒、食べ過ぎや無理なダイエット、過労などは全身の抵抗力を低下させます。糖尿病、肝機能障害や消化不良などによる栄養の偏り、ビタミンや蛋白質不足など、感染に対する抵抗力の低下は歯科疾患をも悪化させやすいです。
歯は健康のためにあり、健康によいことが歯にもよいことをお忘れなく。
A1日に30種類以上の食品を、1口30回以上咬んでください。
 蛋白質の欠乏は、抗体産生、毒素にたいする抵抗力、白血球の活性、副腎皮質の作用などをも減弱させます。また、単一の食品に偏ることは生活習慣病の危険性を増すことになります。よく咬むことが歯と身体を丈夫にする秘訣です。
B野菜や硬い食品は顎を鍛え、歯肉のマッサージにもなります。また野菜の繊維は便通を促し、発がんを抑制するほか、ビタミンを豊富に含み歯周病の予防にも。干し魚は重要なビタミン、カルシウム源でもあります。
C清涼飲料は避け、飲み物には砂糖を入れない
 糖分は歯だけでなく、歯肉の劣化を速める。さらに貧血、精神的な不安定、骨折などの弊害をもたらしやすいです。また、糖尿病は身体の抵抗力を奪い、感染しやすくなり、歯周病をも悪化させやすくなります。
D食事は薄味で、簡易食品はできるだけ避ける
 濃い味で米穀類に偏ることはエネルギーの過剰摂取、肥満や糖尿病に結び付くほか、容易に満腹感をもたらし蛋白質やビタミンの欠如をもたらします。塩分の摂りすぎは循環器疾患、ガンの危険を増します。
E食後は必ず口の中の食べカスを除く
  口の中、歯の間などに残っている食べカスは歯垢の素となるので、食後にできるだけ早くとり除く。必ずしも洗面所で漱いだり吐き出す必要はない。食事中はお茶や水をあまり飲まずに食物をよく噛み、食事の最後にお茶かお水で口の中、歯と歯の間をよく漱いで飲み込むのが最も合理的です。
F年齢や歯の状態に応じた歯ブラシを選ぶ
 歯間部と歯周ポケットなど、成人と中高年に特有の『危険領域』を清掃するには、毛束が少なく、歯間部に挿入して食べカスや汚れを除去できるブラシを選びましょう。歯間ブラシはキャップをつけて持ち歩き、毎食後に爪楊枝代わりに使うことが望ましいです。朝の歯磨きも、食事の後にしましょう。歯ブラシが長持ちする人は歯が長持ちしないとも言えます。
G歯磨きのポイント
 歯と歯の間にブラシの毛先を挿入し、押し出すように磨けば他の部分も自然に磨けます。力を入れすぎないようにし、小刻みにブラシを動かします。磨き残しやすい右上の頬に接する部分から始め、上顎前歯部から左上へ、左下から前、右下へ、次に舌に面した歯の裏側を逆の順番に右下、左下、左上、右上へと戻る。それぞれの部分は10〜20回磨く。これを時間のある限り数回続けましょう。テレビを見ながら、風呂につかりながら、あるいは新聞を見ながら行うように習慣化します。15分〜30分かけて磨くようにします。
歯磨剤を使用する場合は、ブラシだけで磨いた後に、グリーンピース大ほどをブラシの先につけ、歯間部へ擦り込むように磨く。歯磨剤を使用した後は、ブラシを水で漱ぎながら歯磨剤とその泡を歯間部から洗い流す。歯磨剤は、フッ素入りを使うのがよいです。
H40歳からは定期的な歯科受診を
 自覚が少ないまま進行する歯周病になりやすい年代からは、かかりつけの歯科医院を持ち、年に1度は診査を受ける。歯周病のある場合や60歳以降は、歯を失わないために定期的に受診して清掃、予防処置を受けることが必要です。
I異常や疑問を感じたら、まず受診する
 歯科疾患は自然に治ることはほとんどありません。治療を受けることが進行を止める唯一の方法である。水がしみる。咬むと痛い、歯が動く、食べ物がつまるなどの症状があれば、必ず何かの歯科疾患があります。早期受診が早期治療の条件です。それはどの疾患についてもいえることです。

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2017年度もたいへんお世話になりました。

 生協王子歯科は、一般の会社と同じく、3月31日まで2017年度という事業年度になります。いわば、「第2の大みそか」のようなものです。2017年度は、組合員の皆様、地域の皆様に変わらぬ御支持・御支援をいただきありがとうございました。2018年度も、生協王子歯科職員一同は、地域の皆様の健康を守るために頑張りますので、よろしくお願いいたします。
 2018年度は、4月1日より、2年ぶりに診療報酬が改定されます。診療報酬は、「医師の報酬」と誤解されがちですが、そうではなく、保険診療の医療行為を行うために要するすべての費用を賄うために、国がその医療行為ごとの対価を設定しているもので、医療従事者の賃金、医療材料費、医療機器の購入・修理費、光熱費や家賃などの設備運営費、検査費用、入れ歯や冠の製作費など、とにかく全ての費用を診療報酬で賄います。
 今回、歯科では、0.69%の引き上げとなりましたが、歯科医療崩壊といわれる状況を解消するには、全く不十分です。我々は、今後も地域の皆様とともに歯科医療をより良いものにするため、診療報酬の改善に頑張ります。
このような今年度の改定ですが、それでも今回、超高齢社会・地域包括ケアの対応に加えて、基本的な技術についての評価が、若干、引き上げられました。医科の病院診療所や介護施設との連携をさらに推進し、院内感染防止対策が講じられた歯科医療機関で安全・安心の歯科医療を受けることができることとしています。生協王子歯科は、開設当初より院内感染防止対策に努め安全・安心の歯科医療を第一としています。また、歯科においても患者様の視点から「かかりつけ医」としての役割を求めるものになっています。
 診療報酬改定のより良い部分を活用して、地域の皆様の口と歯の健康を守るために引き続き努力しますので入れ歯や歯周病でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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血圧と歯科治療

早いものでもう2月です。2月は一年のうちで最も寒い季節となります。暦の上では2月4日が立春で2月は春ですが、

立春のその後の寒さ言ひ合へる

という句にあるように、実際には寒い日が続く月です。インフルエンザの流行や、花粉症の方にとってはいよいよシーズンに突入、どうぞお体を大切になさってください。
寒くなると血圧が高くなりやすくなります。そして、国民の4人に1人、3500万人が高血圧症と言われています。この高血圧が歯科治療と重要な関係があります。血圧とは、心臓が血液を全身に送り届ける時に血管にかかる圧力のことです。そして、心臓が収縮して圧力が強くなっている時の血圧を最高血圧といい拡張して圧力が弱くなっている時の血圧を最低血圧といいます。日本高血圧学会ガイドラインにより、最高血圧140mmHg、最低血圧90mmHg以上では治療が必要とされています。血圧は、精神的な緊張や気温などで簡単に変化します。歯科治療時は診療室に入ったり、診察台に座ったりするとそのトレスで血圧が10〜20o/Hg上がると言われています。また、高血圧症の方が歯科治療を受ける場合に問題となるのが麻酔と抜歯です。麻酔薬の中には血管収縮剤という成が含まれており、これにより血圧が上昇します。しかし、処方された薬で血圧がコントロールされている場合は心配ありません。また、抜歯の後、出血がなかなか止まらない可能性もありま。血圧が高いと出血する圧力も高いため、抜歯のストレスなどによってさらに血圧が上昇し、出血量が多くなることがあります。

さらに、高血圧とは診断されていない普通の血圧の方でも、注意すべきことがあります。最近、「血圧サージ」が注目されています。これは、緊張などで血圧が高波のように急に上がることで、最高血圧130前後の普通の血圧の人でも200ぐらいに上がると言われており、これがしばしばあると血管が破裂し、脳出血や心筋梗塞を引き起こすことがあります。

生協王子歯科では、これまでも特にリスクがあると判断される場合は、治療前に血圧を測定してきましたが、血圧サージも考慮して、今後すべての患者さんに治療前に血圧を測定していただくこととしました。

なにとぞ、ご理解、ご協力をお願いいたします。

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2018年新年のあいさつ

 生協王子歯科所長の前田です。
 明けましておめでとうございます。
 組合員、地域の皆様には、昨年も大変お世話になりました。今年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。
 お正月はお笑い番組がたくさんありますが、皆さんは、昨年12月17日に放送された「THE MANZAI」でのウーマンラッシュアワーの漫才をご覧になりましたか。この漫才が、この間大きな話題となりました。内容を簡単にご紹介いたしますと、コンビの一人村本さんの故郷の福井県を自虐的に取り上げ、原発が集中しているにもかかわらず、おおい町では午後7時に町中が暗くなるとし、「電気はどこへゆく!」と皮肉りました。沖縄の基地問題では米軍への「思いやり予算」に触れ、「アメリカに思いやりを持つ前に」「沖縄に思いやりを持て」、「楽しいことは国民全体で」、「面倒なことは沖縄に」と掛け合いました。地震があった熊本や東北で仮設住宅に暮らす人はいまだに多いとし、東京五輪に向け「豪華な競技場建てる前に」「被災地に家を建てろ」、「みんな自分の家で五輪を楽しみたいんだ」。最後は、こうした問題をあらためて並べた上で「本当に危機を感じないといけないのは」「国民の意識の低さ!」と締めくくりました。去り際には「お前たちのことだ!」とカメラに向かって指までさしました。私も自分と家族の生活を最も大切にしたいという思いがあり、これは当たり前のことだと思うのですが、村本さんの最後の一言にドキリとしました。私たちが、沖縄や被災地のことを忘れる時、私たちが大切にしたい自分の生活も守れなくなるということを改めて思い返しました。

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